Visual Studio Team Services (VSTS)の初期設定として、ユーザーの登録、プロジェクトの作成、イテレーションの設定をまとめました。
VSTSは、ソフトウェア開発を管理するのにある程度オールインワンなもので便利なはずですが、あまり使われていないのでは?と思いまして...入門的な使い方をまとめようと思った今日この頃です。
これをみてVSTS人口が増えたらいいなぁ....と。
> Overview
作業の全体像は以下です。
1. ユーザーの追加
2. プロジェクトの作成
3. イテレーションの設定
> Environment
- 2016-8時点でのVSTS
VSTSについての概要は、こちらから。
事前準備として、以下の本家サイトから、VSTSのアカウントを作ってサインインしておきます。
1. VSTSへユーザーの追加
複数でプロジェクトを管理すると思いますので、ユーザーの追加から始めましょう。ユーザーは、VSTS自体に登録し、VSTSユーザーをプロジェクトに登録するというのが、基本的な考え方です。プロジェクトから直接VSTSユーザーを登録して~もできますが、基本的な構成理解するために省略しないで進めます。
無料で使える範囲は、5人です。Visual Studioのサブスクリプションを持っているユーザーは、無料枠にカウントされませんので...無料枠にとらわれず利用できます。この辺りは、こちらのリンクで確認できます。
VSTSにユーザーを追加するには、VSTSのトップページの上部Users
を選択しユーザーを登録するだけです。
登録するユーザーは、microsoftアカウントである必要がある...はず?...なので、そうでない方は登録しましょう(どんなアドレスでもフリーで登録できます)。ユーザーには3つのアクセスレベルというものがあります。
- Basic : 無料枠(5人)のユーザー
- Visual Studio subscribers : 無料枠にカウントされません。何人でも行けます。
- Stakeholders : 雑に説明するなら、リードオンリーユーザーです。
BasicとStakeholdersの違いは、こちらのリンクに一覧表があります。なお、Stakeholdersは、本家のサイトでは「利害関係者」と訳されています。BasicとVisual Studio subscribersの機能は一緒です。
また、ユーザー登録の詳しいところは、以下に書いてあります。
www.visualstudio.com
2. プロジェクトの作成
プロジェクトを作成は、VSTSのトップページの「Recent projects & teams」の New
をクリックします。
「Create team project」というウインドウが表示されます。Project name(プロジェクト名)とDescription(概要)を入力し、Process templateとVersion controlを選択します。
Process templateは、3択ですが、どれも大きく変わるわけではないです。プロセスのフローがあってその名称が違うというだけなのが大きな違いでしょうか(設定できる項目も異なりカンバンの使い勝手か変わってきますが...)。 それぞれのプロセスにおけるフローとその名称の説明が以下にあります。 私のような英語が苦手な方でも、フロー図を見て察することはできます♪
Choose a process such as Basic, Agile, Scrum, or CMMI - Azure Boards | Microsoft Docs
(迷ったら、個人的にはScrumでよいと思います。)
Version Controlについては、Git
を選らべばよいでしょう...(個人的主観)。もちろんTFVCでもよいです。
Create project
ボタンをクリックすると、1分弱でプロジェクトが作成されます。
Navigate to project
をクリックしてプロジェクトを開くとかわいいプロジェクトのトップページ=ダッシュボードが表示されます。バーンダウンチャートを表示したり、アクティブなタスクやバグチケットのチャートを表示したりと、カスタマイズしてプロジェクトをビジュアライズすることが可能です。
次は、先ほどVSTSに追加したユーザーをこのプロジェクトに追加します。プロジェクトのダッシュボードの左上の設定ボタンをクリックします。
プロジェクトの設定画面が表示されたら、Overview
タブに初期で作られている「Demo project Team」をクリックします。
ユーザーの追加画面が表示されますので、必要に応じてユーザーを登録します。
本家ドキュメントでは、以下に記載があります。
今回は、追加するユーザーがいないため、ユーザーを追加してません...汗。
3. イテレーションの設定
プロジェクトのダッシュボードに戻りWORK
を見てみましょう。WORK
は、タスクを管理する画面です。いわばカンバンってやつです。
左側にイテレーションがデフォルトで3つ設定されています。カンバンにチケットをはる前に、イテレーションについて理解を深めましょう。
設定はプロジェクトの設定画面から行います。先ほどユーザーを設定したときと同様に、画面右上部の設定ボタンをクリックします。
プロジェクトの設定画面で、Work
タブをクリックして表示した画面から設定を行うことができます。
イテレーションは、入れ子の階層にすることができます。*1
今回は、期間の設定をしたり、イテレーションを増やしたりします。
「Iteration 1」の期間を設定するには、下図のようにクリックします。
編集画面が表示されます。イテレーションの名称や期間を設定・変更することができます。
次は、新規にイテレーションを追加してみます。
「Iteration 3」にカーソルが当たっている状態であれば、New
をクリックすると同じ階層にイテレーションを作成できます。新規作成の画面が表示されますので、編集したときと同様に入力します。
ここで注意が必要です。イテレーションを新規に追加してもプロジェクトに追加されるわけではないという点です。そのため、追加したイテレーションをプロジェクトに追加する作業が必要になります。
2週間のイテレーションを4つ設定し、click here.
をクリックします。
プロジェクトのチームの設定画面が表示されます。
余談ですが、画面の構成を理解していないと、特に設定系の画面では、VSTS内で迷子になります。そんな時は、画面上部のブレッドクラムで確認しましょう。下図の場合、コントロールパネルで、beachside-projectのアカウントのDemo projectプロジェクトのチームの設定のWork
タブを開いています。
ここでは、設定されているイテレーションの一覧が表示されます。Select lteration
をクリックして、先ほど追加した「Iteration 4」を追加すると、プロジェクトで適用されます。
以前は、イテレーションをまとめて登録できた気がしたんですが...今はひとつづつ地道に登録するしかない?たくさん登録するとき辛いです。。。。 本家では、ここに書いてます。
これでプロジェクトのWORK
をリロードすると、反映されていることが確認できます。
次回は、カンバンの設定などを書いていきます。
*1:VSTSを長く使うと、イテレーションがたくさんになってキモくなるのが嫌なので、特定の期間でイテレーションを階層化するのもよいかもしれませんね。